CoCo壱番屋の廃棄カツ事件。
捜査の進展によって、次々と新しい情報が報道されています。事件全容がわかることは望ましいことですが、「ダイコーの隠蔽工作」や「何年も前から卸されていた」ことなど、ショッキングな事実が非常に多いです。
過去にも食品偽装事件は発生していましたが、今回の事件を受け、岐阜県はなんらかの対策はするのでしょうか。
みのりフーズが事実を証言
ダイコーが「話すな」 廃棄カツ横流し、羽島の業者が証言
カレーチェーン店「CoCo壱番屋」が廃棄した冷凍カツが横流しされた問題で、岐阜県羽島市の製麺業者「みのりフーズ」の実質経営者岡田正男氏(78)は15日、メンチカツやロースカツなど新たに別の商品の転売を認めた。その上で「3~4日前に事態が明るみに出て(ダイコー側から)分かっていないことまでは話すな」と指示されたと明かし、「本当にばかなことをしたと思っている」と後悔の念を口にした。
岡田氏によると、取引はチキンカツ10箱ほどを無償で受け取ったことがきっかけ。次第に物量が多くなり、「売り先はないか」と転売へと発展した。廃棄物との認識はなかったという。
1回に200箱ほど購入し、多くを販売を任せていた知人男性が箱を詰め替えて売ったという。岡田氏も付き合いのある羽島市内の弁当店などに販売。伝票や領収書を残さず、現金で取引していたことに関してもダイコー側からの指示だったとした。岡田氏は「弁当屋さんに喜んでもらえるのではとやっていたが、今になってみれば申し訳ないことをした」と話した。岐阜新聞社
出展:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160116-00001353-gifuweb-l21
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取材の対応について、多くの非難の声を浴びていたみのりフーズの岡田正男氏。やっと事実を証言し、後悔の念を露わにしたようです。
“事件の根っこ”が非常に深いことがわかります。他に仲介した取引業者や経路、商品についてもはやく明らかにしてほしいですね。
ちなみに、「みのりフーズ」で検索すると、他県の全く関係ない業者も表示されます。勘違いして苦情の電話や書き込みなど、くれぐれも誤解しないように気をつけましょう。
また、寿司チェーン店で惣菜として販売されていたことも明らかになり、新たな波紋を呼んでいます。
18日、愛知県大村知事は産廃業者54社の立入検査実施を発表しました。
そして、賞味期限切れのコープ(日本生活協同組合連合会)「びんちょうまぐろスライス」が保管されていたことも明らかになりました。
信頼性の高いコープの商品まで、廃棄されるべきものがそのまま流れるとは、どこまで闇は深いのでしょうか。
過去にも飛騨牛や和菓子が偽装された岐阜県
みのりフーズがある羽島市のすぐ近く(隣町の隣)、岐阜県養老町でも2008年に飛騨牛が偽装されて流通した事件がありました。
簡単に説明すると、食肉会社「丸明」が飛騨牛の等級を示すシールが偽装され、下位の牛肉が上位の価格で販売されていたり、基準を満たしていない牛肉が飛騨牛として堂々と売られていたという内容です。
日本国内でも屈指のブランド力を持つ飛騨牛。影響は多方面に及び、信頼回復も非常に苦労したといいます。
この「丸明」の創業者は飛騨牛を全国に広め、ブランド力を引き上げた立役者だったそうですが、どこかでボタンを掛け違えてしまったんでしょうか。内部告発による事件発覚でした。他にも産地豚肉の偽装や、衛生管理が不適切だったことも大問題になりました。
翌2009年3月、懲役1年6か月、執行猶予4年の有罪判決を岐阜地裁から言い渡されています。
みのりフーズの岡田正男氏はどうなるのでしょう?等級偽装や産地偽装とはわけが違いますし、卸量や期間も膨大です。明らかになっていないだけで、過去に食中毒があった可能性もあると思います。
実刑となると78歳の老人には堪えるものがありますね。
そして岐阜県がこの大事な時に、県庁職員が何考えているんだという事件も起こっています。2015年12月には男性職員のツイッター問題発言の事件もありましたし、岐阜県庁はほんとどうなってるんでしょう。
和菓子の賞味期限誤表示事件
岐阜県中津川市にある和菓子の老舗メーカーが製造した和菓子の賞味期限が正しく表示されていなかったという事件もありました。本来は製造日起算で賞味期限を表示しなければならないところ、販売日起算で表示していたことが問題でした。
発覚した経緯は、和菓子を購入した女性から中津川市保健所に通報が入り、県に連絡。
岐阜県は調査の結果「故意ではなかった」と判断したそうですが、賞味期限がスライドしてたわけですから、賞味期限切れを普通に食べた可能性もあったわけです。老舗メーカーといえども信用出来ないというイメージを植え付ける意味でも大きな問題です。
今回のまとめ!
・ダイコーの隠蔽工作の事実、みのりフーズが後悔を吐露
・岐阜県では飛騨牛偽装や和菓子の賞味期限不当表示もあった
こういった事件が起こると、直接関係のない地域住民や県民全体にも影響が及びます。単純に気分が悪いというだけでも不憫です。
まだ何も発表されていませんが、県を上げた何かしらの対策が必要なのかもしれません。
コメント
廃棄食品を出した者は転用されないように全品を確実に細工した上で産廃に出すように義務化すべき。ココイチがしたようなパッケージのまま産廃に出してはいけない。役所が考えたマニフェストは業者が自己申告する単なる紙切れにすぎない。こんな制度では食の安全は保てない。ゴミを食品として流通させた刑罰を重くすべきだ。5年以上の懲役と不正した金額相当以上の罰金が妥当だ。関わった流通業者も同罪でよい。
徳信さんコメントありがとうございます!
賛成です。壱番屋は、廃棄委託する前に堆肥を混入させ、必要に応じて社員の立ち会いを発表しました。
これは企業の任意ではなく、一定ラインの義務化は必要だと感じています。
悲しいことですが、厳罰化がなければ再発も必至です。消費者はまったく安心できませんね。