雲行きがそうとう怪しくなってきました。
壱番屋の廃棄カツで揺れる愛知県と岐阜県ですが、2011年からダイコー周辺の住民から悪臭による苦情が何度も出ていたようです。
愛知県も複数回立入検査をしていたと伝えられていますが、それが本当だとすると、なぜ今回の大事件はスルーされていたんでしょうか。その立入検査証や指導を全てクリアしてきたとは到底思えません。
むしろお咎め無しにしておく必要があったと考えた方が妥当な気さえしてきます。
ダイコーへの悪臭苦情があったことの報道
■悪臭で住民再三苦情=廃棄カツ横流しのダイコー工場―愛知
壱番屋(愛知県一宮市)から廃棄委託を受けた冷凍ビーフカツを横流ししていた産業廃棄物処理会社「ダイコー」(同県稲沢市)の工場では、悪臭騒動が繰り返し起きていた。
愛知県や稲沢市には周辺住民から苦情が寄せられ、県は廃棄物処理法に基づく立ち入り検査を2014年度に複数回にわたり行っていた。
ダイコーは1996年6~8月(当時の社名はダイキン)、県から産業廃棄物の収集運搬業と中間処理業の許可を取得。廃棄処分となった食品などをリサイクルして、豚の飼料や堆肥を製造していた。稲沢市には11~15年度に、処理工場から悪臭が発生していると9件の苦情が寄せられ、同市内の別の場所にある配送センターについても14件の苦情があった。
県にも悪臭や排水漏れといった苦情が伝えられ、尾張県民事務所は同社に5回にわたり立ち入り、改善指導を行った。
県への届け出によると、ダイコーの施設は動植物性残さを1日に約125トン処理できる。同社は壱番屋から廃棄委託を受けたビーフカツ約4万枚は全て処分したと県に報告していたが、実際は約7000枚を堆肥化しただけだった。県は同社の全許可を取り消す行政処分を視野に、事実関係を調査している。
出展:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160124-00000042-jij-soci
ダイコーがある稲沢市には2011~2015年までの約5年間、悪臭による苦情が9件も上がっていました。ざっくり年に2回ペース、半年ごとの苦情頻度です。工場とは別の配送センターに対しての苦情は、さらに多い14件。
これだけの苦情が寄せられていて、かつ立入検査が何度も必要な状況で、なぜ営業し続けられたのかが謎すぎます。適正な立入検査なら”なんらかの証拠”を掴んでいないとおかしいと思うのですが・・
今回の報道以前から、悪臭についてのツイートがありました。
“すっぱい系の悪臭”が、薬品系の匂いなのか、いわゆる腐敗臭なのかはわかりませんが、普段から当たり前のように捉えられている印象を受けます。
稲沢市の悪臭規制地域について
愛知県の資料によると、愛知県全域が規制地域に指定。県内すべての工場・事業場が悪臭防止法の対象であると書かれており、稲沢市は、臭気指数規制50市町村のうちの一つです。
資料のはじめにある、”愛知県内の工場・事業場から発生する悪臭については、悪臭防止法及び県民の生活環境の保全等に関する条例による規制が行われています。”の言葉が、今回の悪臭放置の報道の前では、虚しく感じられます。
愛知県とダイコーの関係についてのネットの声
大村秀章愛知県知事の発した「壱番屋は被害者だが、日本を代表するカレーチェーンで、社会的な責任は重い。」というコメントに対して、批判が殺到しました。
「言いがかり」「責任転嫁」「ブーメラン」
知事への批判とともに、愛知県を心配する声も多数ありました。1月24日現在、壱番屋からの謝罪要求も、知事の謝罪や訂正のコメントも出ていないようです。一理あるかもしれませんが、第一声に発する言葉としては適切ではなかったのではないでしょうか。
ダイコーが産業廃棄物管理票(マニフェスト)の偽造が可能だった環境にも疑問です。
そして今回の悪臭報道についても、たくさんの批判的な意見があがっています。
ほぇ?
何故かここいちに反省しろとか言ってたしこんだけ苦情着てるのに今更行政処分とか立ち入り検査とか普通ありえないだろ。
包装破れた状態で汚い倉庫に保管されていたし、
衛生的にヤバすぎると思うわ。
もっと住民側に立って厳しくしてほしい
まあ、役所も天下りとかあるからね。
起こる事故が多くなっている。
国、都道府県は襟を正してほしい。
県のほうじゃないですか
壱番屋のこと言ってる場合じゃないですよ知事さん
今回のまとめ!
・ダイコー周辺の悪臭苦情は半年ごとのペースで出ていた
・大村秀章愛知県知事のコメントは不適切発言の見方が優勢
・愛知県の立ち入り検査が適正ではない(手ぬるい)可能性がある
愛知県はダイコーに対して、全許可を取り消す行政処分を視野に調査をしているといいます。
スピード感が、一切感じられないのは僕だけでしょうか。